日本のスポーツ現場でアスレティックトレーナーとして生計を立てること

こんにちは、テニスパフォーマンスディレクターの陣内です。

今回は、日本に帰国して5年経って日本のスポーツ現場でアスレティックトレーナーとして生計を立てることについて書きたいと思います。

この記事を書こうと思ったきっかけは3つの記事です。

2点ほど、この記事を書く上で読者の方に共通認識してもらいたい点があります。

アスレティックトレーナーの仕事にはトレーニング指導も含まれる

アメリカにおいて、パフォーマンスを向上する目的で実施されるトレーニング指導はストレングス&コンディショニングコーチもしくはパーソナルトレーナーの仕事になりますが、日本のアスレティックトレーナーの資格を出している日本体育協会(2018年4月1日から日本スポーツ協会)の教科書にはトレーニング指導も含まれているので日本のスポーツ現場でのアスレティックトレーナーの仕事にはトレーニング指導も含まれています。

個人的な考えでは、チームでは予算を工面してストレングス&コンディショニングコーチを雇用する流れにアスレティックトレーナーは働きかけしないといけないと思います。

1つの現場でフルタイムとしての雇用に限定していません

アスレティックトレーナーを1つのスポーツ現場でフルタイムとして雇用されることは理想的ではありますが、これに限定していません。

ここでは、スポーツ現場、スポーツ選手を対象にアスレティックトレーナーとして生計を立てることを意味しているので、複数の現場を掛け持ちすることも日本のスポーツ現場でアスレティックトレーナーとして生計を立てているということにしています。

アメリカの現状を知る

学校の現場でアスレティックトレーナーが働き、学生であればアスレティックトレーナーにアクセスできるというのは、私がアスレティックトレーナーを目指した大きな動機です。

私は学生の時に選手として医師や治療家から治療を受けたことがありますが、選手としてアスレティックトレーナーのサービスを受けた経験はありません。

アスレティックトレーナーという専門家が学生時代に学校に居れば、どれだけ助かったかという必要性を感じてアスレティックトレーナーを目指しました。

専門学校時代にアメリカでは、

  • 高校にはアスレティックトレーナーがフルタイムで雇用され、活動している
  • 社会的にもしっかりと認知されており、仕事内容は理解されている

と教わっていたので、さすがスポーツ医学の先進国のアメリカだなと思い、留学を考えるきっかけになりました。

昨日、発表されたアメリカの高校でのアスレティックトレーナーの雇用に関するデータによると、

  • 20,443校
  • 15,1136名のアスレティックトレーナーが活動
  • フルタイムでアスレティックトレーナーを雇用しているのは35%の高校
  • パートタイムでアスレティックトレーナーを雇用しているのは31%の高校
  • 残りの34%の高校はアスレティックトレーナーを雇用していない

このデータをみなさんがどう受け取るかはそれぞれだと思いますが、専門学校時代の私が知ったら、これしかいないのと思いますし、今はデータがどうと思うより、この100%の高校でアスレティックトレーナーの雇用状態を把握するKSIはさすがだなと感じています。

アメリカのシステムは見習うもの

アメリカのシステムは見習うものであり、そのまま日本に落とし込むことはできないと考えています。

アメリカでは、カリフォルニア州以外では、アスレティックトレーナーと名乗れるのはBOCに公認されているアスレティックトレーナーのみになります。

日本では、昔から柔道整復師の先生と鍼灸あん摩マッサージ指圧師の先生がアスレティックトレーナーとして活動されて、日本体育協会の公認アスレティックトレーナーが作られたり、アメリカやカナダの準医療資格であるアスレティックトレーナーやアスレティックセラピストの方が帰国して活動されています。

そして、上記の資格だけではなく、資格を持っていなくても、セミナーや本などで自分で勉強されてアスレティックトレーナーとして活動されている方がいらっしゃいます。

違うバックグラウンドを持っている人がアスレティックトレーナーとして活動していることをデメリットと感じるのではなく、これを強みとして捉えて日本独自のシステムを構築する必要があると考えています。

違うバックグラウンドでもアスレティックトレーナーと同じ肩書きを名乗るのであれば、少なくとも同じ哲学と知識、スキルは共有しておく必要はあると思います。

私はこの共有しておく必要のある哲学、知識、スキルがアスレティックトレーニングだと考えています。

そしてこのアスレティックトレーニングのキーワードが、

  • スポーツセーフティー
  • ヘルスリテラシー
  • スポーツ医科学に関連する専門家との連携

だと考えています。

複数の事業・収入源を持つ

日本のスポーツ現場でアスレティックトレーナーとして生計を立てるためには、複数の事業・収入源を持つことだと思います。

この複数の事業・収入源を持つというのは、日本のスポーツ現場でアスレティックトレーナーとして生計を立てるために限定することではなく、これからの日本で個人事業主として活動するにあたって必要なことだと考えています。

席取り合戦の状態でもあるトップチームなどでフルタイムで活動されているアスレティックトレーナーの方々でさえも、収入が1つだけの場合では将来不安定な状態です。

これもアスレティックトレーナーということではなく、個人事業主で1つの収入源しかない人にとっては共通する悩みだと思います。

複数の事業で安定したら、若手に席を譲りトレーナー業界を盛り上げる

複数の事業や収入源を安定することができたら、若手が個人事業主として食べていける席を渡し、サポートしてトレーナー業界を盛り上げ、アスレティックトレーナーからサービスを受けれる選手を増やしていくことが大切だと思います。

若手が育っていないから若手に席を譲れないという方もいらっしゃいますが、私は席を譲らないから育っていく環境がないと考えています。

育っていないのならサポートをするのが役割だと思います。

トレーナーの先輩の方々の時代ではそんなサポートなくて自分でやっていたんだとおっしゃいますが、当時はアスレティックトレーナーという希少価値もあるので環境が違うと思います。

お金のない若手トレーナーが予算を確保できないスポーツ現場で活動するには限界がありますし、これに手を差し伸べるのはトレーナー業界でしっかりと複数の事業や収入源で安定している方々の役割だと思っています。

私は、若手トレーナーをサポートできるようにまずしっかりと複数の事業や収入源で安定したいと考えています。

専門学校や大学での学生時代、若手時代にアスレティックトレーナーとしての専門的な知識やスキルだけを勉強するのではなく、同じようにビジネス、キャリアデザイン、生き方についてもしっかりと目を向けることが必要だと思っています。

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